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アケタオカリーナ一覧歴史特色関連商品Q&A
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スタンダードシリーズ
(音域順 高→低)
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高級器種 Rシリーズ
(音域順 高→低)
  - RT-1C ピッコロ
  - RT-3G ラリーゴ
  - RT-2F コルネチーノ
  - RS-5C ソネット
  - RT-5C コルネッタ
最高級器種
(音域順 高→低)
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  - MST-2F ニュー・マエストロ
  - MXS-5C ニュー・マキシマール
  - MST-5C ニュー・マエストロ
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Xシリーズ(オプショナル運指)
(音域順 高→低)
  - T-1CX ピッコロ
  - T-2FX コルネチーノ
  - S-5CX ソネット
  - T-5CX コルネッタ
オカリーナの歴史
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アケタオカリーナの特色
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アケタオカリーナ Q&A
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オカリーナの歴史
土笛の歴史は古く…
陶土でできた素朴な笛「オカリーナ」は、壺状の本体に吹き口といくつかの指孔があり、息を吹き込むと音が出るシンプルな楽器です。

その歴史は、古くは紀元前3000年のメソポタミア文明にまで遡ると言われ、形も材質も様々な同種の楽器が、中・南米(1000年以上の歴史を持つと思われる4穴式オカリーナ)、中国(古代中国の卵形の土笛「ケン」)、日本(山口県の弥生時代初期の遺跡から卵形の土笛が出土)など、世界各地に分布しています。

そして現在広く普及している「オカリーナ」と呼ばれる楽器になったのは、19世紀後半—1853年のこと。イタリアのジュゼッペ・ドナーティ(Giuseppe Donati, 1836-1925)がそれまであった土笛に初めて西洋音階を導入したものを焼き上げ、それを「オカリーナ」(イタリア語で「ガチョウの子供」の意)と名づけたのが始まりとされています。
ケン・フン
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19世紀後半のイタリアでは…
さて、ドナーティがオカリーナを生み出した地・ブードリオは、北イタリアのボローニャから15kmほど東に位置する町。

ここでオカリーナを考案したドナーティは、生涯数万個ものオカリーナを制作したとも言われ、さらにオカリーナ五重奏団を結成し、ヨーロッパ中に演奏旅行に出かけてこの楽器を紹介しました。

当時の新聞には、彼らのオカリーナの音色の美しさややわらかさ、表現の巧みさ、オカリーナ・アンサンブルの織り成す調和の見事さを賞讃する言葉や、彼らの演奏に立ち会った観客たちが初めは驚き、そして感激し、何度もアンコールを叫び、オカリーナに魅了されていった様子などが記されています。
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アケタオカリーナの歴史
アケタオカリーナの創始者・明田川孝(あけたがわたかし)は、その少年時代、素朴な土笛・オカリーナに心を奪われ、1928(昭和3)年、自らこの笛を作ろうと本格的に研究をスタートさせました。「オカリーナのシンプルで美しい形、やわらかく膨らみのある澄んだ音色が、ただただ好きでたまらない。自分の経験を活かして、皆にいい楽器を作ってわけてあげよう。そして、この楽器の美しい響きを通して、人の和を美しく育てたい。」この孝の純粋な思いが、アケタオカリーナのはじまりです。

その後、孝は懸命な研究の中でピッチ設定可能な12穴式オカリーナを考案(2度にわたって実用新案を取得)。日本がまだ戦後の荒廃から復興へと歩み始めて間もない1948(昭和23)年、完全クロマティックのオカリーナを世界に先駆け完成させ、現代オカリーナの基礎を築きました。
アケタオカリーナの歴史
 1928(昭和03)年 アケタオカリーナの創始者・明田川孝(あけたがわたかし)が、あるドイツ製のバス・オカリーナに出会ったことをきっかけにオカリーナ制作家になることを決意。本格的にオカリーナ制作に取り組み始める。
 1948(昭和23)年 長年の構想(基音のピッチを固定できる)であった「12穴式オカリーナ」を完成。1オクターヴ半の「半音階エーストロ オカリーナ」、及び2オクターヴ半の「ダブレット オカリーナ」の制作に成功し、「レル民族楽器研究所」として発表。
 1950(昭和25)年 「12穴式オカリ−ナ」実用新案取得。
オカリーナ合奏団「ブドリオ オカリニアーナ」を結成。
 1951(昭和26)年 オカリーナの発明助成金を受く。
 1952(昭和27)年 株式会社大橋次郎商店(現・株式会社プリマ楽器)が発売元となる(現在、総発売元)。
 1953(昭和28)年 合成樹脂のオカリーナの試作により東京都知事賞を受賞。
 1955(昭和30)年 オカリーナ以外の民族音楽や楽器にも興味を持っていた孝は、この頃から他の楽器の試作・研究も重ねる。
オカリーナの楽譜の編纂にも多くの時間を費やす。
 1958(昭和33)年 明田川孝永眠。
『オカリーナの本—習い方と練習曲』(著:明田川孝、編集:レル民族楽器研究所、発行:音楽之友社)が出版される。
 1959(昭和34)年 明田川孝の死後、妻・明田川カヅがレル民族楽器研究所の代表となり、孝の弟子であった高橋美則、火山久、中塚純二が支える体制で再出発。その後、研究所を法人化。
 1960(昭和35)年
 代半ば
この頃オカリーナの認知度が高まりつつあったことに加えて、カヅの才と、火山がTV番組にレギュラー出演するなどオカリーナの演奏シーンのTV・マスコミ進出、さらに中塚の技術革新、量産の柱・高橋の合理化推進等が好影響を及ぼし、オカリーナの需要供給ともに一気に伸び始める。
 1968(昭和43)年 12穴式オカリーナの半音以外のメリットの1つである「低音のシ・ラが出せること」により、再び実用新案が登録され、1983年まで継続。現在のオカリーナ界ではほとんど主流となっている12穴式であるが、当時採用していたのはアケタのみであった。
火山久が独立し、栃木に窯を持つ。ここで後に著名となるオカリーナ制作家・奏者の多くを育て、それはオカリーナの大きな潮流のひとつとなる。
明田川孝の夢であった月産1,000個に到達。オカリーナ人気の高まりを受け、茨城の窯元にもオカリーナ作りの指導にあたった。その窯元は後に独立してオカリーナの大きな潮流のひとつとなる。
高級器種「プリマ・オカリーナ・スペシャル」発売。
 1970(昭和45)年
 頃
日本にオカリーナ・ブーム到来。最大規模の25人体制で制作を行い、月産2,500本のときも。
 1971(昭和46)年 高級器種「マエストロ(MAESTRO)」発売。
 1972(昭和47)年 しかしオカリーナ・ブームが去った途端、オカリーナ界は長い冬の時代に。
カヅのアイディアと中塚の制作により、後々の人気商品となる少ない息でキレイな音が出る器種「ソネット(Sonnetto)」を開発。高橋美則のデザインによる絵柄付の「アマービレ(Amabile)」が発表されたのもこの頃。けれども景気は厳しく、カヅは病に倒れ10年ほど会社から遠ざかる。
 1974(昭和49)年 当時としては初のオカリーナの教則カセットテープと付属教則本『やさしく楽しいオカリーナのレッスン—レッツプレイオカリーナ』発売(発行:レル民族楽器研究所/発売:株式会社プリマ楽器)。
 1975(昭和50)年 明田川孝の長男・荘之がレル民族楽器研究所の代表に就任。のちに、社名を「株式会社アケタ」に変更。
 1978(昭和53)年 TVドラマにオカリーナが使用されたことで日本のオカリーナ界は一気に加熱し、再びオカリーナ・ブーム到来。
 1982(昭和57)年 新器種「T-6E「T-8B発売。
 1991(平成03)年 明田川荘之が講師を務めるオカリーナ教則ビデオ『4日で吹ける楽しいオカリーナ』(発売:有限会社ケイ・エム・ピー)発売。
 1993(平成05)年 高級器種「マキシマール(maximaal)」発売。
 1996(平成08)年 楽器教則用ビデオCD『明田川荘之のやさしく吹けるオカリーナレッスン』(発売:株式会社プリマ楽器)発売。
 1998(平成10)年 高級器種「アール(R)」発売。
「マンボウオカリーナ」(特注品)制作開始。
 2009(平成21)年 明田川孝の生誕100周年を記念して、「生誕百年記念・墓への特大オカリーナ設置式典」(於:新潟県魚沼市)を挙行。
 2012(平成24)年 「明田川オカリーナ&アート記念館」(於:東京都杉並区、アケタの店)を期間限定開館。
 2015(平成27)年 アケタオカリーナの総発売元・株式会社プリマ楽器の創業70周年を記念し、特別モデルを限定発売。
 2017(平成29)年 軽めで小振りな新しいバス「T-38000XCL」発売。
 2018(平成30)年 オプショナル運指の「Xシリーズ」(「T-1CX」「T-2FX」「T-5CX」)発売。
アケタオカリーナ創業90周年を記念し、「アケタオカリーナ祭り」(於:杉並区勤労福祉会館)開催。
 2019(平成31)年 「Xシリーズ」に「S-5CX」を追加。
(2019年05月改訂)
株式会社プリマ楽器